前回の記事では、「相手を外側から褒める方法」をご紹介しました。
では、いよいよ、相手の内側を褒めてみましょう!
しかし、内側はとてもデリケートな部分。
相手のその中に入るには、少し勇気がいりますよね
ですが、
だからこそ、「心にずっと残る言葉」を伝えることができるのです。
では今回は、「相手の世界から」と「私の世界から」の視点で褒める方法を学んでいきましょう。
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目次
褒めるときの視点は2つに分かれる
言葉で相手を褒めてあげたいとき、
「相手の世界から」
「私の世界から」
この2つの視点に分かれます。
「褒めること」
実はそれだけで、相手を承認したことになるので、どちらでもokなのですが、どうせなら相手の心に深く残る褒め方をしたいですよね
結論から言えば、それは、
「私の世界から」の視点で褒めた方が相手の印象に強く残ります。
では、なぜ、「私の世界から」の視点で褒めた方が良いのでしょうか?
このことを学んで、より良いコミュニケーションに役立ててみましょう!
「相手の世界から」の視点とは
では、まず、「相手の世界から」の視点とはどのような褒め方でしょうか?
あなたは本当に優しい人ですね
え?そうかな、ありがとう
キミの今回のプロジェクトすごく良かったよ
どうも
このように、「相手の世界から」の視点とは、
相手の行為や存在そのものに対して、相手の立場から伝えること。
もちろん、心がこもっているのならば、相手は承認されたと認識して喜んでもらえるでしょう
しかし・・・
気をつけないと、次のようになってしまう場合もあります
キミはホント素晴らしいよ!真面目だし!努力家だし!
え?いやぁ・・そんなことないよ
このように、無理やり、褒めよう!褒めよう!として、相手が受け取りきれないほど、伝えてしまっては意味がありません
なぜなら、相手は自分とはちがう世界に生きているからです。
このように、いくら、相手の立場からシミュレーションしても、それは憶測。
相手にとっては真実と限りません。
そのため・・
この人は本当にボクのことを知っていて褒めているのかな?
相手にこのように思われてしまっては、せっかくの褒め言葉が逆効果になってしまいます。
さらに、前回の記事 「相手に謙遜されない褒め方をしよう!初めは外側から褒める!」でもご紹介しましたが、謙遜されやすいのも欠点でしょう。
「私の世界から」の視点とは
では、次に「私の世界から」の視点とは、どのような褒め方でしょうか?
私は、あなたといるとすごく楽しい!
わあ!そうなんだ!嬉しいな
ボクは、今回の仕事、キミがいてくれたおかげで本当に助かったよ
そっか~、役に立てて嬉しいよ
わかりやすく、「私は」、「ボクは」をつけてみましたが、実際は省略してもかまいません。
このように、「私の世界から」の視点とは、
相手の行為や存在そのものに対して、私自身が感じたことを伝える
このような褒め方になります。
そして、この褒め方は私自身が感じたことなので、相手に謙遜されることなく受け止めてもらえるでしょう。
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効果的なのは「私の世界から」の視点
では、「相手の世界から」と「私の世界から」
この2つの視点の褒め方、
どちらが相手の心に残りやすいでしょうか?
それは、先述したように、「私の世界から」の視点の褒め方です。
何度もいいますが、相手は自分とはちがう世界に生きています。
つまり、
「相手は相手の世界だけ」、「私は私の世界だけ」で生きているということ。
そこで・・
「私の世界から」という視点から褒めると、相手は・・
自分の存在がこの人の世界に影響を与えたんだ
このように思うのです。
ではなぜ、それが印象に残る効果的な褒め方といえるのでしょうか?
他人の世界でも認められたい
承認欲求とは、「睡眠」、「食欲」、「性欲」と同じくらい重要な欲求でしたね。
(記事参照:「なぜ褒めると効果があるのか?承認欲求の成り立ちを知ろう!」)
つまり、
褒められた=承認された
ということになります
では、「相手の世界から」と「私の世界から」の視点の褒め方の違いを、相手の立場になって、もう一度みてみましょう
■「相手の世界から」の褒め方
あなたは本当に優しい人ですね
え?そうかな、ありがとう(自分の世界を承認された)
■「私の世界から」の褒め方
私は、あなたといるとすごく楽しい!
わあ!そうなんだ!ありがとう!(他人の世界でも承認された)
このように、「相手の世界から」の視点の褒め方は、相手にとっては、自分の世界だけの承認にすぎません
しかし、
「私の世界から」の視点の褒め方は、相手にとっては、他人の世界でも承認されたと感じることができるのです。
人は誰でも自分の居場所を確認したい
「自分の世界だけでなく、他人の世界でも承認された」
それは、
自分という存在を、他人の世界でも認識されているということ。
言いかえると・・
「自分の存在価値が、他人の世界で確認できた」、ということです。
これはとても重要なこと。
なぜなら、
この社会という、他人の世界に囲まれている私たちは、そこに自分の居場所を求めているからです。
そして、つねに他人の世界にも自分の居場所がきちんとあるかどうか、確認しておきたいものなのです。
そこで、
「私の世界から」の視点で褒めてあげることによって、
相手は「他人の世界でも承認された」と感じ、自分の居場所を確認できるのです。
このように、
「相手の世界から」の視点で褒めるよりも、「私の世界から」の視点で褒めるほうが、相手の嬉しさも倍増し、心に残りやすいのです。
気持ちを言葉に表そう!
このように、相手を褒めよう!褒めよう!と無理に考えるよりも、
まずは・・
自分自身が、相手に対して嬉しかった、助かった、という気持ちを素直に言葉で伝えてみましょう!
その言葉に、ウソはありません。
間違ってもいません。
なぜなら、あなた自身が感じた気持ちだからです。
ですから、
こんなこと言ったら恥ずかしいな
なんて思わずに・・
あなたがいてくれて嬉しい!
このように、相手の行為、存在そのものに対して、嬉しい、助かった!と思ったときは、それをストレートに言葉に表しましょう。
それが、どんな褒め言葉よりも、相手の心にずっと残る大切な言葉になるのです!
私(自分)を軸にした褒め言葉は真実。
だからこそ、相手の心に強く残る!