より良いコミュニケーションをとるには、体と心をリラックスさせて相手と向かい合うことが大切です。
前回の記事では、呼吸を整えることで、リラックスすることをご紹介しました。
(記事参照:自分がラクになると相手もラクになる!呼吸を整えて体をリラックスさせよう!)
今回は、より深くリラックスするためにも、
なぜ、人は緊張するのか?
その仕組みについて、くわしく学んでいきましょう。
緊張する理由がわかれば、人前に出る時にあがってしまう自分を上手にコントロールできるようになります!
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人間の体はまだ昔と変わっていない!
人類の文明はここ約100年間で急速に進んできました。
私たちは、今の状態が以前からのことであり、当たり前だと思いがちですが、そうではありません。
いつからこのような便利な生活環境になったのか?
あらためて考えたとき、それは実にまだまだ最近のことだったりするのです。
しかし、文明が急速に進化しても、私たちの体の仕組みは昔とさほど変わっていません。
たとえば、現代のように、お腹いっぱい食べれるようになったのも、戦後しばらくしてからのこと。
それまでの私たちは、「いつ食べれるのか?どのくらい食べれるのか?」
それは、とても不安定な状態であり、いつも飢えと戦いながら暮らしてきました。
ですから、食べる物があるうちに摂りこんでおこう!という本能が働き、寝る前になっても食欲が出てくるのです。
思考では、「明日もしっかり食べることができる!」と、わかっているのですが、体の仕組みはまだ飢餓状態。
つまり、いまだに、体の仕組みは昔のままであり、バージョンアップできていない状態なのです。
緊張とは命を守るための機能
では、なぜ、人は緊張するのでしょうか?
私たちは緊張というと、ただ単順に、「物事に対する不安や未来に対する不安」だと思っていませんか?
しかし、体の仕組みから見てみると、緊張とは命を守る大切な機能なのです。
昔は、今ほど、安定した暮らしではありませんでした。
「いつ獣が襲ってくるのかわからない!いつ隣の国の敵が襲ってくるのかわからない!」
日々、このような状態の中で暮らしていたのです。
そんな人間の命を守るために、自律神経という、意識しなくても勝手に全自動で動いてくれる神経があります。
その自律神経は2つに分かれており、その働きもそれぞれちがいます
■交感神経(活動する時に働く)
■副交感神経(休息する時に働く)
この2つの神経の両方とも大事なのですが、「命を守るため」という原始的なことに焦点をあてた場合、重要なのは交感神経の方です。
なぜなら、昔のように、寝ている最中に敵が襲ってきた場合、瞬時に逃げる状態にならないと危険ですよね。
その瞬時に逃げる状態にするのが交感神経なのです。
この神経が働くことで、全身に血液を一気に巡らせ、筋肉を収縮させ、すぐに逃げれる状態にします
それはつまり、緊張状態になること。
このように、緊張とは、命を守るために必要な機能なのです。
ですから、
「緊張をゼロにすることはできない」
このことをしっかりと認識しておきましょう。
それよりも、「緊張をするからこそ、プラスの力に変えることができるのだ」と、思うことで緊張と上手に付き合えるスタート地点に立てるのです!
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脳に言葉は通じない
よく、ポジティブな言葉を使って、良い物事を引き寄せよう!という教えを見かけますよね。
しかし、それは厳密にいうと、ポジティブな言葉を使うことで、その状態をイメージして引き寄せていることになります。
つまり、言葉で物事を引き寄せているのではありません。
ここに、緊張状態を悪化させてしまう原因が隠れています。
※なぜなら、人前でしゃべる時に緊張を感じた場面で・・・
緊張しない!緊張しない!
このように、強く思いがちですが、脳には「~しない」という言葉の意味が理解できません。
よって、「緊張しない!」と言葉で強く思うことで、緊張している自分が強くイメージされて脳に伝わることに。
脳はそのまま、指令通りに、交感神経を働かせて、緊張という状態を作り上げてしまいます。
では、どうすればいいのか?
この「脳に言葉は通じない」という仕組みを利用しましょう!
※さきほどの場面では言葉ではなく良いイメージを持ちます
リラックス、リラックス、大丈夫!
このように、なりたい状態の言葉を強く思いながら、同時にすでにそうなっている自分をイメージしましょう。
すると、脳にはリラックスしている状態のイメージが伝わるのです。
そうすることで、脳はそのまま、指令通りに、副交感神経を働かせて、リラックスという状態を作り上げます。
体と心の仕組みを利用してハンドルを握ろう!
このように、「なぜ人は緊張するのか?」、その仕組みと、「脳に言葉は通じない」ということを知っておくことで、体と心の行き先を自分で決めることができます。
※緊張はゼロにはできない
今の緊張状態を受け入れよう
※脳に言葉は通じない
なりたい自分をイメージしよう
このように、緊張しているという状態を受け入れ、そして、なりたい自分をイメージしましょう。
それは、体と心のハンドルを握るのと同じこと。
つまり、自分が向かいたい行き先を、自分で決めて、走り出すことができるのです!
受け入れてプラスに変える!
緊張とは生きていくために絶対に必要なもの。
ですから、緊張をゼロにしよう!と出来ないことを思うのはやめましょう。
それよりも、
■なぜ、緊張するのか?その仕組みを知って受け入れる。
そして・・
■その緊張感を、逆に良いイメージに差し替えて脳に伝える。
このように、仕組みを知り、上手にあつかえば、緊張は怖くありません。
自力でハンドルを握ることができ、コントロールすることが可能なのです!
緊張している自分を受け入れる
そして
良いイメージを脳に送ってコントロールしよう